スピリチュアリズムは19世紀に西洋、特にイギリスで霊媒の研究をしたのが始まりとされ、「あの世はあるのか?」が基盤になっていると言われています。そして、現在の日本では第二次、第三次とも言われる「スピリチュアルブームが到来している」と感じている人も多いでしょう。

逆に、一言でスピリチュアルと言ってもその定義が曖昧なために「スピ系」と聞くだけでも抵抗感を抱き「スピリチュアルブームは終焉した」という意見もありますが・・

事実、高度経済成長期以降の80年代頃は科学万能主義に対比するかのように、UFOや超能力といった魔訶不思議な世界感に人々は関心を持ち、90年代には占い、風水、開運、前世、守護霊といった、一般の人には見えないものが見える力を持った「カリスマ的存在」のメディア露出によりスピリチュアルブームに拍車がかかったように、

いつの時代も、科学では説明のできない神秘的な世界は私たちの興味と関心を引き付けます

しかし、2000年に入った頃から「スピリチュアル」という言葉の一般的な定義も「霊的で神秘的なもの」から、徐々に個々人の「精神の在り方」へと変わっていったように感じます。

実際に、今書店に足を運べば、鏡の法則、瞑想、潜在意識の活用方法、ヒーリング、チャネリング、マインドフルネス、ハイヤーセルフなどの言葉を目にするようになり(書店に本が並ぶということは、人々の興味や関心、そして需要の現れでもあると言えます。)そして・・

2006年に刊行された「引き寄せの法則」のバイブルと言われるザ・シークレットは、全世界で2800万部のベストセラーとなり日本でも多くの人が手に取りました。

また、スピリチュアルという分野から少し離れれば、もともと心と身体の調和を目指す精神の鍛錬法であったヨガも、海外のセレブやエグゼクティブから広がり、ストレッチやリラクゼーション効果によるダイエット(体形維持)を目的として取り組む人も増え、市場規模は拡大し続け・・

症状に合った薬を投与する対処療法や、患部を切除する西洋医学だけに頼るのでなく、病気の根源となる気の流れを調整したり、自然治癒力を高める東洋医学やホメオパシー、人間が本来持っている生命力に働きかけるアーユルヴェーダを生活の中に取り入れる人も増えています。

つまり、精神を整え、心や身体、健康、人間関係、社会生活の向上を目指す現在のスピリチュアル(広義の意味での)という分野は、一時のブームで終焉するといったものではなく、生活の一部に取り入れられる個人的な活動であり、今後の経済基盤となり得る分野であると言えるでしょう

欠乏したものを満たそうとする欲求から自己実現への欲求へ

アメリカの心理学者であるマズローの欲求5段階説(人間は低階層の欲求が充たされると、より高段階の欲求を求めるとされている)と言えば有名ですが、経済は人間の欲求によって発展し、経済の発展によって人間の欲求も変容してきました。

この欲求5段階説を日本の経済と共に発展してきた主流企業の創業年代に照らし合わせれば、それぞれの時代背景にある人々の欲求と、その時代を代表する企業が提供している商品やサービスの特徴が一致していることに気づきます

戦後、日本人は食べる・住むといった欲求を獲得し、安定を築くために行動を起こしながら、高度経済成長期を支えてきました。

そして生涯安泰とされる企業に所属し安定が確保され、多くの人が幸せな家族の中に身を置くことができるようになると、その組織や集団の中で「自分が価値ある人間である」という確認をし、さらに権威を獲得するために高級車に乗り、ブランド品を所有し、派手に着飾ってお立ち台で踊ることで注目を集め・・

ここ数年では、ネット上でコミュニティを形成することで、リアルではない場所で所属欲求(社会的欲求)を満たすことが可能になり、写真や言葉などの自己表現に「いいね!」をもらうことで承認欲求までも充足させることができるソーシャルサービスが台頭してきました。

TOYOTAの創業は1937年ですが、当時の交通の手段という工業製品から、徐々に安全性への技術、高級志向の優越性など、物質から精神へと人々の欲求の流れに沿いながら、最近では、ハイブリッドエコカーの需要が高まっているように、物質的な所有欲ではなく「地球環境への配慮」といった精神性が高まっていることの現れだと言えるかもしれません。

このように、個々人の欲求の集合体が経済や社会全体に影響を及ぼし、また経済や社会の流れが個人の感情に影響を与えるという相互の関係を俯瞰的に捉えれば・・

今後、物質を所有することに価値を置いていた時代から、より高次な欲求である「精神的な豊かさ」を求め自己実現を目指す時代に移行していくことが考えられます

大まかに、才能や能力、潜在能力などを十分に用い、また開拓していること。自分自身を実現させ、自分のなしうる最善を尽くしているように見え、自分たちに可能な最も完全な成長を遂げてしまっている人々、また遂げつつある人々。【マズローの暫定的な自己実現の定義】

実際に、現在では不要なものを断つことでモノへの執着から離れ、心を解放するために断捨離をしたり、不要なモノを極力減らして暮らすミニマリスト、生活の簡素化に努めシンプルな生活を理想とシンプリスト、食事生活ではマクロビオティックを取り入れ自然との調和をはかりながら、独自のライフスタイルを創造する人は増えています。

このような「物質 → 精神」への時代の流れのなかで、自身のスピリチュアルな能力の向上を目指し、学んだ知識を伝えていくこと、気づきをシェアしていくだけではなく、その能力を活かして他者の自己実現をサポートすることもあなたの役割なのかもしれません

これからのスピリチュアルビジネスに求められているもの

目には見えない精神の世界であるスピリチュアルという分野はまだまだ「なんだか怪しい」という印象を持たれることもありますし、「スピリチュアルをビジネスにするのはおかしい」という声も見受けられますが、きっとその背景には人々の不安や恐怖を煽り暴利を得る商法の存在があるからかもしれません。

実際に、ビジネスは需要と供給によって成り立つものなので、救いを求める人がいる限り「不安を煽る商法」はいつの時代も存在します。しかし、そういった一部の背景だけを見て「スピリチュアルをビジネスにするのはおかしい」と考えるのは近視眼的だと言えるでしょう

これは、どんなビジネスでも言えることですが、”スピリチュアルが良い悪い”ではなく「利己的な欲をベースにするのか?」それとも「利他的な貢献をベースにするのか?」その動機のほうが重要であり、

仮にあなたが「お金が無くて不安だから稼げそうなスピリチュアルをビジネスにしよう」「他者からの尊厳を勝ち取りたいからそれらしい言葉を発していこう」という”自分の欠乏した欲求を満たすためにビジネスをする”のではなく・・

自身のスピリチュアルな能力の向上を目指し、学んだ知識を伝えていくこと、気づきをシェアしていくこと、その能力を活かして他者の自己実現をサポートすること」を目的としてビジネスをすることは、役割を超えた使命だと言えるのかもしれません。

つまり、人々の不安や恐怖心をマネーに転換するものではなく、精神的、肉体的向上を目指し、人間関係、社会生活全般における自身と他者のクオリティオブライフを実現していくことが、これからのスピリチュアルビジネスに求められているものなのではないでしょうか。

人々を引き寄せるスピリチュアルビジネスの情報発信について

以前は、カリスマ的な存在がテレビに露出したり、書籍を出版することでメッセージを届けていました。

また最近では、疲れた心を癒すセラピスト、他者の波動を調整するヒーラー、高次の存在からメッセージを受け取りアドバイスをするチャネラーなど、さまざまな肩書を持つスピリチュアル・カウンセラーがブログやSNS、メルマガやYoutubeなどを活用してメッセージを届けていますが・・

「なぜ、そのような情報発信が必要なのでしょうか?」

もし仮に、テレパシーや超能力を持った同じフェーズにいるもの同士であれば、感覚的なものを直感的に相手に届けることができるのかもしれません。(もしくは長年連れ添った夫婦のように言葉を交わさずとも伝わるあうんの呼吸のように)

しかし通常の場合、目では見ることができない第6感の世界であるスピリチュアルという分野では、想い、思考、感情、波動、エネルギーなどの感覚的なものを一旦、受け取る側のフェーズに次元を落としてアウトプットしなければ、相手は知覚することができません(ただ念を送っているだけでは人々を引き寄せることは難しいでしょう)。つまり・・

あなたの中にある想い、思考、感情といった感覚的なものを、一般の人の視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の5感のいずれかの感覚で認識できる形に具現化して初めて、そのメッセージを届けることができるようになり、その具現化されたメッセージを通して、受け取る側が”自身の感覚として共有“することができるようになります

スピリチュアルの一部のカリスマは、まさしくテレビというメディアを通して、言葉として具現化されたメッセージを多くの人に届けることで、ブランディングを確立してきました。

そして、インターネットが普及した現在では、ブログ、SNS、メルマガ、Youtubeなど個人でも無料で使えるさまざまなメディアがあり、これらのメディアを活用してメッセージを届けていくことによって、あ、私も同じことを考えてた!」「私の知りたいことを言っている」といったシンクロニシティーが起こり、共感する人々を引き寄せられるようになるわけですね

具現化されたメッセージは時間と空間を超えて届けることが可能

現状のインターネットではまだ、匂い、味といった情報は届けることはできません。そのため【文章】か【音声】か【映像】のいずれか、もしくはそれらの組み合わせによって具現化されたメッセージを届けていくことが必要です。

それらの限定された情報でも、声には語り手の意識が宿り、表情には信念が垣間見れます。またブログ記事などの一旦テキストに置き換えられたメッセージにも、書き手の価値観は現れ、そこに意思やエネルギーを感じ取る人もいるでしょう

そんなメッセージは、時間と空間などの制限を超えて届けることができます。

たとえば、今あなたが読んでいるこの記事も、私は今キーボードを叩いていますが、あなたが読んでいる今現在からすれば「私が今キーボードを叩いてて書いている」という現実は、過去の出来事になります。

逆に言えば、今私は”この記事は読んでくれるであろう未来のあなた”に向けてこの記事を書いているわけですが、「実際に今あなたが読んでくれている」ということは、時間を超えてメッセージを届けることができているということです。

また、物理空間では同じ時間、同じ地点に合流しなければセッションすることはできませんし、その場のメッセージはリアルタイムで消えていきますが・・

一度【文章】【音声】【映像】として具現化されたメッセージは、削除しない限り情報空間の中に残すことができ、明日、1ヶ月後、1年後にそれを読む人、それを聞く人、それを観る人にもメッセージを届けることができ、その結果多くの人の認知を獲得して自身をブランディングすることができるわけですね。

情報空間に残したデジタルコンテンツが人々を引き寄せる

スピリチュアルビジネスを成功させるためには、感覚的なものを【文章】【音声】【映像】のいずれかに具現化すること、つまりコンテンツ化して情報空間に残していく必要があり、その”デジタルコンテンツからメッセージを受けとり共感する人々を引き寄せていく”ことが必須です

そして、これらのデジタルコンテンツを配信することができるアメブロ、Facebook、Youtubeなどのメディアは”無料で使うことができる“ため・・

現在多くのセラピスト、カウンセラー、チャネラー、霊視、レイキ、占い、開運などスピリチュアルな分野を専門とする個人や起業家は、無料ブログを使って情報発信をしながらセルフブランディングを確立しようとしています

関連記事:個人起業家がパーソナル・ブランディグを確立するために重要なUSPと独自の市場を創り出すための戦略について

しかし、アメブロなどの無料ブログやFacebookなどのSNS、Youtubeはなぜ無料なのでしょうか?

あなたが創造した価値あるコンテンツは搾取されてしまう

無料ブログサービスなどの運営会社は当然ボランティアではありません。無料サービスを提供することで多くのユーザーを集め、ユーザーが投稿した記事によって膨大なトラフィックを集め、そこから得られる広告収入(主たる利益)によって運営しています。つまり・・

無料サービスを活用しているユーザーの想い、思考、感情から生み出されたコンテンツは運営会社に都合よく利用されてしまい、搾取されている

とも言えるということです。

そして、それらのコンテンツは運営会社のサーバー内に格納され、コンテンツの管理も運営会社の裁量に委ねることになり、万が一、無料サービスを提供している運営側の利用規約に反していると判断された場合には、ブログ自体を削除されたり、アカウントを停止されてしまう可能性もあります

実際に、アメブロの利用規約の第13条には、このような表記があります。

② 商業用の広告、宣伝を目的としたブログの作成(但し、当社が認めている範囲のもの及び当社タイアップ等は除く)
③ 当社が許可したものを除き、営利、非営利目的を問わず、物やサービスの売買、交換(それらの宣伝、告知、勧誘を含む)を目的とする情報の送信等(物品を販売し、又は契約を締結させることを目的とする無料セミナーの情報の送信等を含む) Ameba利用規約

もし、ブログが削除されるアカウントを停止される、といったことが現実に起こってしまえば、コンテンツはすべて消えてしまい、それまで築き上げてきたものが無くなってしまいます。やはり、タダよりも高いものはありませんね。

そして、無料サービスはこれまで「人と繋がりたい」「他者から認められたい」といった、人々の欠乏した欲求を埋めるための役割を担い、一気に成長してきましたが、最近ではブログにコメントをもらったり、「いいね!」をもらっても「何か満たされない・・」と気づき始めている人も増えているでしょう。

つまり私たちは、他者からの評価をもらうために無料サービスに使われている場合ではなく、自分の理想とするライフスタイルを実現するために「有効的なサービスを活用する」という考え方が必要です

ブランディングの主柱となるオウンドメディアはWordPressで

あなたがコンテンツ化した【文章】【音声】【映像】は、あなたの裁量でコントロールできる場所に保管・管理し、自身のブランディングの主柱となるオウンドメディアは、無料ブログではなく、自分でサーバーを借りてWordPressで構築することが重要です。

また、自身をブランディングするためのオウンドメディアは、他者とはまったく違う「スペシャリスト」であることを見せつけ、人々を惹きつけるような魅力的なものでなければなりません

しかし、アメブロなどの無料ブログでは、他者ブログとのデザイン的な差異を付けることができず、限られた表現しかできません。そこで、スピリチュアル情報発信者のブランディングのために、デザイン性と充実した機能を兼ね備えたWordPressテーマ「ANGEL」を開発しました。

ANGELは、デザイン性や機能面だけではなく、スピリチュアルビジネスの会員獲得や収益化するためのマーケティング活動を可能にしています。

関連記事:セミナー集客用ランディングページがサクッと簡単に作れるWordPressテーマ【ANGEL】を活用したマーケティング戦略

WordPressでオウンドメディアを構築することで、あなたが創り出した資産であるコンテンツを自分の裁量でコントロールできる場所に保管・管理することができるようになり、情報拡散に有効的な無料ブログサービスやFacebook、ツイッター、Youtubeなどは、WordPressで構築したオウンドメディアに”集客するための入り口“として活用することが可能になります

ぜひ、あなたの発信するメッセージに共感する人々を引き寄せ、あなたのスピリチュアルな能力を活かし、他者の自己実現をサポートするためにANGELをお役立てください。

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第3回 : セミナー集客用ランディングページがサクッと簡単に作れるWordPressテーマ
第4回 : 会員限定向けコンテンツが配信できる「パスワード付き保護ページ」が作れるテーマ