インフィード広告はその表示頻度の高さとユーザーの視線に入る確率から、かなり露出度の高い広告として知られるようになりました。この記事ではインフィード広告(※1)を少しでも効果的に使っていただく為にインフィード広告のメリット、デメリット、使い方について触れています。弊社が取り扱っているWordPressテーマの中にもメディア系のテーマを中心にインフィード広告の露出場所を設けたものがあります。特徴をしっかりと認識して、運用をしてみてください。インフィード広告はこれからのウェブマーケティングの中でもより注目を浴びる広告種であると思われます。

インフィード広告(※1)
「フィード(feed)の中(in)に表示される広告」という意味で、コンテンツとコンテンツの間に表示される広告のことを指します。インフィード広告は、コンテンツの間に表示されることでユーザーの視点に入りやすいという広告です。

インフィード広告のメリット

インフィード広告は一覧として並んだコンテンツの間に表示(デザインがコンテンツに類似している場合ネイティブ広告とも呼ばれる)されるため、ユーザーの目に入りやすいというメリットがあります。ユーザーの視点からはコンテンツに馴染んで見える為、クリック率も通常のバナー広告に比べて高い傾向にあります。

インフィード広告のデメリット

広告と認識をしないユーザーのクリックも誘発する。売り込み色が強すぎるページだったり、広告掲載面との関連性が低いページだったりすると、広告だけでなく、メディアへの不信感にも繋がることがあります。広告と認識せずにクリックするユーザーも増える広告種類ですので、そこまで興味関心をもたない状態でのアクセス数も増えてしまいます。有料広告でインフィード広告を使用している場合はCPA(※2)が高くなりがちな広告といえます。

CPA(※2)
CPA(Cost Per Acquisition/Cost Per Action)は、一人の顧客獲得、資料請求などの成果を獲得する為にかかった 広告費用を表す数値のことです。CPAの値は低い方がコストパフォーマンスが高いということになります。

インフィード広告の使い方

先に説明したインフィード広告のメリット、デメリットを踏まえた上で推奨される使用方法について、以下に書いていきます。それぞれのウェブサイトにおける成功パターンというものが存在すると思いますので、決してこれが正解というわけではありません。自社のコンテンツに生かすように参考としていただけたら幸いです。
※あくまで以下の推奨は自社コンテンツに自社サービスのインフィード広告を用いようとした時の内容です。
※他のウェブメディアなどのインフィード広告に関しては掲載先の許可がいただける範囲において、攻めたクリエイティブとしても良いと思います。


自分のウェブメディアでインフィード広告を使う時は以下のポイントを押さえるようにしましょう。

表示エリアを閲覧しているユーザー心理を邪魔しない

通常のバナー広告のように「いかにユーザーに認識させるか」という前提のバナークリエイティブ、キャッチの強さはあまり意識をしなくてもよいでしょう。そもそも目に付く広告ですので、過度なPR、奇抜な色、コメントなどは必要ありません。インフィード広告では「いかにユーザーに興味を持ってもらえるか」が重要です。コンテンツの中に溶け込んでいるため、その周囲のコンテンツが好きな読者が「このコンテンツ(広告)面白そう」思ってもらえるよう企画をするようにしましょう。そのような目線で、しっかり遷移先に何が書いているか伝わるか?読み込んだら興味をもってもらえそうか?を一つの指標に検討してみましょう。

表示頻度が高いため、バナー(記事)のクリエイティブが重要

インフィード広告はその広告特性から、そのサイト、その記事一覧をよく表示するユーザーが同じ広告を何度も目にしてしまうという可能性が高くなります。そのため、もし気になるようであれば、同じユーザーがウェブサイトに流入した場合において、広告を見せないようにする(1ユーザーへ、同じ広告を表示する回数を制限できる機能)という施策を行うことも良いでしょう。

しかし、バナーのクリエイティブを引き上げて同じユーザーが「何度目にしても不快に思わない」クリエイティブを目指すべき広告と言えます。自社サイトに自社コンテンツのPRをインフィード広告で表示する場合においては、潜在するユーザーニーズを「ある意味教育する」記事コンテンツへの導線として設定すると良いでしょう。こちらの意図するユーザー教育系記事へ遷移させる場合はバナーという形をとらずとも(まったく他記事と同じ取り扱いで)OKなのでより回遊性、将来性が高まるかと思ます。

目馴染みは良いが気になるくらいが良い訴求量

前出の表示頻度に対する課題と似ていますが、通常の検索連動型広告はユーザーがそのキーワードに興味をもっている前提で表示される広告ですが、インフィード広告はウェブサイトでユーザーがコンテンツを見ている時に、チラチラと視界に入ってきて、興味を持ってもらったタイミングで見られる広告です。

検索連動型の広告に対して表示される回数も多いので訴求力は控えめに感じるくらいが良いのかもしれません。あまり興味のない内容が良く目につく場所で、ものすごく主張をしてきていたら…居心地が悪くなるというのは理解できる状態かと思います。ユーザーに圧を掛けるようなクリエイティブは個人的におススメではありません。

遷移先の質(コンテンツ要素の強さ)が重要

インフィード広告はその表示位置も記事一覧の中に並んでいるということもあって、広告と認識をせずにクリックをしてしまうユーザーも一定数出てきます。あなたがそのユーザーの立場であった時にどのように感じるか考えてみましょう。きっと、あからさま売込み度の高いページを見せられた(広告をクリックしたつもりがない)という心象がサービスのメリットにつながる可能性は薄いだろうと私は考えます。

つまり、インフィード広告に設定する遷移先としてLPなど売込み度の強いコンテンツへの誘導は慎重な検討のもと行うべきです。ユーザーにとっても明らかに緊急性の高いもの、絶対にメリットのあるもの、重要なものに関しては採用しても問題ないはずです。しかし、そのようなPR以外はリスクも高まります。インフィード広告はユーザーに得を感じてもらえるようなコンテンツに遷移させる。そのコンテンツの中で自社サービスのブランディング、興味関心を引く企画を検討すると大きな間違いは避けられるのではないかと思います。

潜在顧客に訴えるようなコンテンツに遷移させる

ウェブサイトには自社サービスについてあまり必要性を感じていないけれど、検索結果などからたまたまページに滞在している。という状態である場合が多くあります。そのようなユーザーはまだ自社サービスがどんなものであるかすら理解していない可能性が高い。

例えると、TCDのウェブサイトに訪問しているんだけどTCDって何か分からなかったリ、ウェブ制作会社だと思っていたりする。そのようなユーザーには、インフィード広告を活用して、TCDとは何か?どのようなポリシーでWordpressテーマを企画しているのか?みたいなコンテンツを読み込んでいただき、興味を持ってもらうことに使う。少しでも興味を持っていただけたら、ウェブサイトに再訪問してくれる可能性や、将来のお客様に変貌を遂げていただく可能性も高まります。

まとめ

インフィード広告はとてもユーザーの視線に入りやすい広告です。インフィード広告箇所にあまりにもユーザーのストレスを高めるコンテンツが表示され続けていると、その広告がクリックされないどころか表示しているメディア自体も見られなくなる可能性があります。

ユーザーの視点に寄り添った計画と運用を行うことでクリック率を高く維持をした広告運用も可能になってきます。ユーザーの怒りやガッカリ感を産み出すような広告箇所とならないようメディアオーナーは注意して運用をするようにしていきましょう。

インフィード広告に限らず、ユーザーの行動を邪魔しやすい広告は、そのクリエイティブ、遷移先のコンテンツに細心の注意を払うべきです。ユーザーは広告だとしらずに、または意図しないクリックをしてしまうと、「邪魔」だと感じ、リンク先のコンテンツが悪ければ、「騙された」と感じます。ユーザーにとってその連続した負の体験は、オンライン広告全体に対する嫌悪感にも繋がっていると思います。多少考えすぎなところもあるかもしれませんが、自社メディアの強めの訴求については、このようなリスクと責任がついてまわっているのではないかということを認識して欲しいと思うのです。

インフィード広告についてユーザーの感想などをデータでまとめた良い記事がありましたのでご紹介しておきます。どのような広告にどのような感想を持たれているのか参考にすることができます。併せてご覧ください。
インフィード広告に対するSNSユーザーの印象とは?SNSや広告の種類別に調査 – HONOte