「アイキャッチをどれにしよう?」

記事のアクセントとして欠かせないのがアイキャッチ。毎回「これで大丈夫?」と悩むことはありませんか。本記事ではそんな悩みを解消すべく、アイキャッチの役割とあなたのサイトに適切なアイキャッチの選び方について解説したいと思います。

アイキャッチがどこでどう頑張っているのか

これはかなり古い記事ですが、記事タイトルの重要性を説明するのに説得力があるので掘り起こしてみました。ただ、記事タイトルも頑張っていますが、アイキャッチも負けないくらい頑張っています。そこでアイキャッチに置き換えて話を進めてみましょう。

・あなたのブログタイトルがどこでどう頑張っているのか次の5つを知っておいて損はない
https://e0166nt.com/blog-entry-147.html

アーカイブページ

記事アーカイブ
自分のブログのアーカイブページにアイキャッチは表示されます。これを見るとアイキャッチが開封率に影響を与えていることが分かります。

サイト内のあらゆるところ(メガメニュー・サイドバー、関連記事)

メガメニュー
ブログのあらゆるところでアイキャッチは頑張っています。一度設定したら終わりではないのです。

SNS(ツイッター、フェイスブックなど)

ツイッター
TwitterやFacebookなどのSNSでページ紹介すると自動的に表示されるのがアイキャッチ。どう見てもアイキャッチの影響力ありすぎです。

記事が紹介される時

記事カードリンク
自分のブログだけでなく、外部サイトからの紹介時にも「カードリンク」を使うことが増えてきました。SNS同様、アイキャッチの活躍の場が増えます。

ブックマークサイトや外部配信サイト

はてなブックマーク
はてなブックマークなどのソーシャルブックマークサイトや外部サイトからの配信時もアイキャッチは非常に重要な役割を示します。

アイキャッチの短い歴史

今では当たり前となったアイキャッチですが、ブログ黎明期には記事の上に画像を入れる発想はありませんでした。タイトル下に本文が続くのがデフォルトだったのです。

2008年頃から記事トップに引きのある画像を持ってくる手法が世界中のブロガー界隈で流行り、そこからCMS各社が対応していったという流れがあります。WordPressでは2009年12月Ver.2.9で「サムネイル(後にVer3.0でアイキャッチとなる)」という名称で設定できるようになっています。無料ブログも同じ時期にアップデートしています。

つまり、今ではルール化されたアイキャッチも、当時は記事を少しでも読んでもらうための有効な施策として利用されていたのです。

誰もがなんとなく使っているアイキャッチも実はものすごく重要な役割を担ったから誕生したことが歴史を見ることで分かります。

基本的なアイキャッチ画像の選定・編集方法

前述の通り、記事のタイトルやリードコピーと同じぐらい印象に残るのが、アイキャッチ画像です。配色やレイアウトによってサイト全体のイメージが変わることだってあり得ます。まずは、基本的なアイキャッチ画像の選定・編集方法について考えてみましょう。こちらのようなフリー写真素材のサイトでは、多くの場合、記事内容に関係するワードで検索をかけることが多いでしょう。

以下のような感じですね。

  • WEBマーケティングについての記事 → 「WEB」「マーケティング」
  • 動画サイトのまとめ記事など → 「カメラ」「フィルム」など

しかし、このような検索方法では、同じような画像ばかりになってしまうことがあります。一つの画像素材サイトなどを使い込んでいる場合は、特にその傾向が顕著です。これについての対策は後ほど説明するとして、基本となる画像の選択基準や、編集方法について続けてご紹介いたします。

美しい風景は万人受けする

美しい大自然の景色、綺麗な街並み、色鮮やかなスケールを感じる画像は万人受けします。見るだけで心地よい写真はプラス効果を与えることが多いでしょう。ユーザーにどういう印象を与えたいかをベースに選定してみましょう。

動きのある画像で注意を引く

上記のような落ち着いた印象を与えるアイキャッチ画像とは反対になりますが、記事の内容に合わせて躍動感のあるものの方がいい場合もあります。スピード感を感じる人や動物が走っている画像などですね。物でも完全に動きのない画像より、動きそうな画像の方が閲覧者の注意を引きやすいという特徴があります。

色気を醸す

色気を感じる写真はほとんどの人の気を引きます。ただ、ここでの「色気」とはヌードといった直接的な意味はありません。むしろ表現が直接的になるほど、色気とは遠ざかります。色気は人物写真にだけ備わるのではなく、景色やシチュエーションにも宿ります。非常に抽象的な概念ですが、テクニックの1つとして重要です。

トリミングで印象を変える

写真の印象はトリミングの仕方でも変わります。サイズ縮小だけでなく、どのように見せたいかで切り取るところを工夫してみるのもいいですね。

配色やテイストを考える

サイトの方向性、整合性を崩さないよう、アイキャッチの配色やテイストを選びましょう。あまりに写真のトーンが違いすぎると浮いてしまい、全体のバランスが崩れることがあります。

また、アーカイブページなどで複数のアイキャッチ画像が並んだ際に、すべて同じような配色だとサイトの雰囲気が地味になりがちです。できるだけ記事ごとに異なる配色のものを選ぶか、レタッチして色味に変化をつけた方がサイトの印象を明るくできるかもしれません。もちろん、あえて同じアイキャッッチ画像で統一し、テキストを入れる手法のケースは除きます。

画像のアングルを考える

こちらも複数の画像を並べた際に、チェックしておくべきポイントの一つです。並べた写真が似たアングルや望遠率だと退屈な見栄えになることがあります。あえて統一している場合を除き、ズームの写真の隣は、ズームアウト、角度のついた写真の隣は、真正面からなど。複数のバリエーションでバランスをとることをオススメいたします。

また、トリミングする場合は、画面の端に余分な箇所が残らないように完成図を意識しておきましょう。

フォトストックサイトでの選び方

ここまで紹介してきたのは、あくまでも基本的なアイキャッチ画像の選び方や編集方法ですが、特定のトピックに関するブログを運営していると選べるアイキャッチ画像は割と同じようなものになる場合があります。コンテンツは掘り下げれば掘り下げるほど細分化されていきますが、ストックフォトサイトなどの画像の種類には限りがある上に、同じ画像の一部を加工して複数のバリエーションを展開していることが理由として考えられます。

なのでストックフォトサイトなどで画像を選定する場合は、検索するキーワードを少しひねって別角度から考えてみましょう。単に記事の内容に基づいたワードで探すよりも、少し別角度から検索ワードを選ぶことで、一味違う画像を発見できる場合があるからです。以下でその方法をいくつかご紹介いたします。

コンテンツを閲覧した結果どういう感情になるかをベースに考える

コンテンツの内容というよりは、そのコンテンツを通してどのような感情になるかを想像して選ぶといいかもしれません。例えば、読者にわかりやすいメリットを伝える記事だけでなく、危機を煽るような内容のものもありますよね。必ずしも明るい感情に訴えかけるとは限らないですし、その場合コンテンツをみた結果どういう感情になるのかを考えてそのキーワードで検索してみるといでしょう。少し違ったテイストの画像が見つかると思います。

例:満足、信頼、お得、不安、心配、迷い、発見

カラーを絞って検索フィルターをかけてみる

基本的な選定方法でも説明した通り、あえて一つのカラーに統一している場合を除いて、色味はバリエーション豊かな方がいいです。特定のカラートーンで統一すると色によって人に与えるイメージに影響するからです。

例えば、映画ではさまざまなカラーのフィルターが使用されています。差別的だと問題になることもありますが、メキシコフィルターと呼ばれたりもする黄色のフィルターなどですね。危険そうな雰囲気には黄色のフィルターなどがよく使われます。マトリックスなんかは、その世界観を表現するためにほぼ全てのシーンで緑のフィルターが使用されていますよね。色味によって見る側に与える印象が変わることは十分あると思います。

つまり、コンテンツの内容に合わせて、伝えたい印象をカラーで表現することが可能なわけです。ほとんどのストックフフォトサイトでは、カラー別にソートできる機能があるので、伝えたい印象にマッチしたもの or アーカイブで見たときにバランスを崩さないような色味を指定して検索するといいでしょう。

抽象的な形容詞で検索してみる

コンテンツの内容から少し離れて、抽象的な形容詞のみで検索する方法も筆者はたまに使います。これなら内容に直接関係した画像以外にも間接的にフィットする画像が見つかるからです。「おもしろい」「難しい」「新しい」「大きい」「美しい」など無限に出てくると思います。それらの検索結果がコンテンツの内容にマッチする時があるということです。通常の検索方法とは逆の順番で調べるイメージなので、直接的なキーワードとは異なる印象の画像が見つかるかもしれません。

撮影技術の種類で調べてみる

画像ではなく、撮影方法の種類で検索してみても通常の検索時と異なるテイストの写真が見つかると思います。例えば、「背景ボケ」や「スローシャッター」と検索すると、意図的に背景をぼかした写真や、シャッタースピードを遅くして自動車などの光跡を撮影した写真などがヒットすると思います。他にも「逆光」や「シルエット」などと検索すると特徴的な写真が見つかるはずです。

コンテンツの内容に沿ったキーワードとプラスアルファで検索してみても、一味違った画像が見つかると思うので、ぜひお試しください。

英単語で検索してみる

今まで紹介してきた検索方法をすべて英単語で試してみるのもひとつの方法です。日本語と英語ではニュアンスが変わって、異なる発見があると思います。バイリンガルなサイトで活用する場合は、英語圏で実際にその単語が意図したいニュアンスで使われているのかを確認した上で検索するべきですね。

ユーザーが見るストーリー・感じるものを想像する

ブログサイトなどに必要なアイキャッチ画像の基本的な選び方、編集する際のポイントの他に、少し角度を変えてアイキャッチ画像を選定する検索方法をご紹介いたしました。特定のトピックでコンテンツを制作していると自分で画像を制作している場合以外、画像の種類が偏ってくることがあります。そういった場合に少し視点をズラしたキーワードで検索すると新鮮な画像が見つかるかもしれません。

アイキャッチ画像の選定には、コンテンツの内容を反映させるのはもちろん、ユーザーがコンテンツを見てどのようなストーリー性を感じるのか、制作側としてはどういった感情に訴えかけたいのかも重要です。それらを意識すると自ずとさまざまなアイデアが浮かんでくると思います。ある種連想ゲームのような形でアイキャッチ画像を選ぶのは楽しいです。ぜひ参考にしていただけますと嬉しいです。